今日の手術は、ガミースマイルの改善の手術でした。ガミースマイルの改善には、カンファークリニックでは患者さまの症状に合わせて、色々な方法を行なっています。
今日の手術は、上の唇をめくってしまう筋肉が原因なので、ガミースマイルを改善する上唇挙筋10点短縮術をしました。
ところで、「ガミースマイル」とは笑ったときに、上の歯ぐきが見える状態です。
この原因は
歯が原因
歯ぐきが原因
粘膜が原因
筋肉が原因
骨が原因
があります。
上唇を上げる筋肉が強い場合、笑った時に歯茎の上まで唇がめくれ上がってしまいます。これは唇を持ち上げる筋肉が強い場合です。このような症状では、筋肉の動きを止める手術が有効です。手術をしない場合には、ボトックスの注射で一時的に症状を止めることができますが、やっぱり一生気にしないで、笑顔いっぱいで過ごしたいですね。
逆に筋肉の動きが強くない患者さまにこの上唇挙筋群の手術を行なっても、効果がありません。カウンセリングの時にアドバイスをしています。
上唇挙筋群には
1、上唇鼻翼挙筋
2、小頬骨筋
3、大頬骨筋
4、上唇挙筋(四角筋)
5、口角挙筋
の5種類があります。この筋肉の1つ1つを丁寧に縫い込んで動きにくくする手術が上唇挙筋群の短縮手術10点留めです。
上の写真では、上唇挙筋群の1つ1つに糸を絡めて、留めていることがわかります。片方だけで5種類の筋肉を左右で合計で10本の糸で止めています。
ガミースマイルはこれらの上唇挙筋群が口輪筋に絡み合って、上の唇を持ち上げてしまっていることが原因です。
原因の筋肉をしっかりと留めました。
この手術を行なう場合
まず最初に、歯の治療の時に使う局部麻酔を使用して、痛く無いように手術を行います。ここで一工夫ですが、局部の麻酔をする前には、シールタイプの表面麻酔と軟膏タイプの表面麻酔を使います。。これらの表面麻酔がしっかりと効いてから、局部麻酔をするので、針の刺さることすらわかりません。
手術は、患者様に30分ほど、お口を閉じて頂ければ、手術が終わります。
開口器を使用するので、お口を開ける必要がありません。
手術は埋没法でしっかりと留めます。
使う糸は、コラーゲン形成やエラスチン形成を促すガミースマイル上唇挙筋短縮用の特殊な縫合用の糸を使います。
手術した後に、縫った糸が溶けて無くなると同時に、コラーゲンやエラスチンなどの天然の繊維ができる特殊な糸を使用するので、糸が溶けながら、天然の繊維が半永久的に上唇を持ち上げないように、しっかりと固定してくれます。
抜糸は不要です。
余談ですが、小児の治療では、いきなり手術をしないで、MFTのトレーニングを行うこともあります。MFTは口腔周囲筋の過剰な動きを止めるトレーニングですが、なかなか、うまくいかないのが現状です。
特に大人の場合、すでに体に染みついた癖はなかなかとれません。トレーニングに対する本人のやる気・根気が必要となりますが、治るとは限らないことを、毎日続けるのは、至難の業といえます。
ですので、大人の方には上の唇の筋肉が原因のガミースマイルの場合には、手術で改善する方法をお勧めします。最善です。
話がそれました。
この手術時間は30分です。
出血しますが、すぐに止まります。
2日〜3日の間、マスクで隠れる範囲の口の周りが腫れます。
手術後の痛みはありませんが、ロキソニンやボルタレン、カロナールもお渡しします。
手術後専用の歯ブラシでお口の中を清潔に保てます。
診察や検査、お薬や歯ブラシなど、全部込み込みの手術費用で、385,000円(税込)です。
手術後の再発はありません。
笑った時の顔は自然です。不自然な笑い顔にはなりません。
すごく綺麗な笑顔になります。