角ばったエラの改善 -
V-lineセットバック/エラセットバック手術
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V-lineセットバック/エラセットバック手術について
V-lineセットバック/エラセットバック手術手術は、張り出したえらの骨を簡単に形成します。正面から見て顔が大きい、エラが張っている、横顔の形が気になるなどのお悩みの方に最適な手術です。
傷跡を残さないために口の中からの作業を行ないます。
もみ上げの頭髪中から耳のカールの部分にかけての皮膚切開も必要となりますが、ここから展開すると頬骨後半部分の作業は容易かつ安全で、さらに将来的には傷跡も判らなくなります。
削る骨の部位や範囲は、術前検査とご希望に応じて決めていきます。
顔全体のバランスを完璧に整える技術
カンファークリニックの木下顎顔面外科院長は、世界各国の多くのドクターと交流を図り、最新のV-lineセットバック/エラセットバック手術手術を行っており、ハリウッドスマイルテクニックを用いて3Dコンセプトにもとづく多次元的エラセットバック手術を提供しています。
口腔外科医師ならではのデザイン性、安全性です。その症例数は2008年のアジア口腔外科学会にて発表され認められています。
患者様の希望するエラの改善手術と木下口腔顎顔面外科院長の工夫 |
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診察時、はじめに患者さまの希望を聞く際に、言葉だけではなく実際に鏡でイメージを確認します。 患者さま自身の指で頬部の輪郭希望ラインを示してもらいます。 その後、コンピューター・シミュレーションを用いて患者様とのイメージのすり合わせをおこないます。 正面顔における下顎部の側方最突出点を“エラ”として患者様は表現することが多いようです。 この患者さまの言う『エラ』(解剖学的には下顎骨体部)は、あくまで下顎角(医学用語)とは異なります。 この両者の位置関係を医師、患者ともに3次元的に理解することが大変重要です。 そこでエラの改善には、正面顔、横顔での改善を別々に考える必要があります。 何故なら、この2つの改善手術は、異なった手術だからです。 当院の1000例を超えるデータ分析により、エラの改善を希望される患者さまにおいて“横顔での変化”と“正面顔での変化”のどちらにも比重をおいている場合が多く、正面から見て、下顔面 1/3の横幅を減少する手術(卵型、逆三角型)の適応が多いという傾向が分かりました。 つまり、下顎骨を広範囲に切除し、咬筋の切除も検討する場合が多い傾向にあるということです。 |
『エラ削り』という言葉の意味。
エラというのは、医学的には解剖学用語でいう ”下顎角(mandibular angle)” を指します。
ところがご来院される患者様が希望される多くは、角部(エラ)に限定した悩みではなく、顔の表面積の大きさを縮小したい希望が多いのです。つまり下顎全体を細くしたいという願望です。少なくともエラ(角)に限定した手術をすると不自然になってしまいます。
そこで木下顎顔面外科院長は患者様の希望にそって、かみ合わせを確認しながら下顎骨を広範囲にわたって安全に削り、切り取り手術を行います。
つまり”エラ削り”という用語は大まかな総称を示しているだけです。正確には、下顎骨(角)形成術です。
・ 解剖
顔面下1/3の大きさ、形態を特徴づけている要素は、下顎骨・ 咬筋・脂肪です。
理想的な卵型の輪郭になるには、この3要素を考慮することが大切です。
・ 下顎骨
顔面下1/3の形態にもっとも大きな影響を与えている骨です。骨に問題がある場合にはまずこの下顎骨に対するアプローチを考える必要があります。各々の患者様の下顎骨の解剖学的特徴を把握し、適応する術式を選択することにより満足な結果が得られます。
・ 咬筋
咬筋は頬骨弓から下顎骨にかけて付着している筋肉です。
4大咀嚼筋(咀嚼筋)の1つで、咬むために大きな役割を果たしています。
咀嚼時(噛みしめ時)における咬筋の視診、触診を行い、
手術によって改善出来るかを適切に診断することが大切です。
エラセットバック手術の種類と木下顎顔面外科院長の考え
木下口腔顎顔面外科院長はBASOの基本原理は踏襲しながら、より確実に、安全で、効果的な術式を追求してきました。 さまざま工夫を凝らしながら現在では3段階に分けてエラ骨切り・エラ削りを行なうことにしています。
はじめに正面顔での改善に関して、下顎体部を中心とした外側皮質骨切除術、続いて咬筋を細くし、
次に横顔での改善に関して、下顎角部曲線的骨切除術を行えます。コントラアングルドリル、オシレーティング・ソー、テシエ・オステオトーム、ピエゾサージェリーなどを用いて行なっています。
従来より報告されてきた術式と比較し、顎顔面を専門とする木下口腔顎顔面外科院長の術式は術前デザイン通りに
エラ骨切り・エラ削りを行なうのが容易であり、確実性、また効果において、もっとも優れた術式です。
A, エラ削り手術smooth curved osteotomy (SCO)
オシレーティング骨鋸の角度調節や内側翼突筋の剥離、切除骨片の摘出などが難しい点がが欠点ですが、
横顔での改善を主眼とした術式ですので、横顔の改善を望まれる患者様や、角が目立っていることを改善したい患者様には、
手術時間が短く、腫れも少ない点で優れた方法と言えます。
B, Bilateral angle splitting ostectomy(BASO)法
下顎骨体部における外側皮質骨切除と角部における骨切除を同時に行う術式です。
横顔のみならず正面顔での改善も得られる理論的には優れた術式です。欠点はドリルの角度調節が難しい点です。
下顎骨形成術は口の中からおこない、手術中に見えない部分が多く、骨面の角度も個人差が多く、
経験を要する手術術式です。下顎の骨は湾曲しているため下顎形成術の難易度が高い手術としている要因です。
C, V-Line形成術
V-line形成とは、エラと呼ばれる下顎角から顎先のオトガイ結節までの下顎骨ラインをV型に、整えることで顔を小さく、輪郭を整える方法です。
下顎下縁の輪郭線が太い場合(いわゆる骨太)やオトガイ結節の幅が広い場合には、顎先が強調され強い印象を与えます。また、このような顔の症状は矯正歯科治療後に顎が重たく感じたり、輪郭と口もとのバランスがしっくりこないなどの症状として現れるよくある症状です。このような症状は矯正歯科治療の失敗ではありません。
口もとの状態と下顎骨ラインのりんかくを整えると、バランスが整い見違えるようなキュートでかわいらしい、シャープな輪郭に整えることができます。矯正歯科治療と輪郭のバランスが整いますから、矯正歯科治療後の患者様には特におすすめして適応している術式です。
カンファークリニックのV-lineセットバック/エラセットバック手術
外板皮質骨切除術、曲線的下顎角(エラ)骨切り術を行ない、正面顔を確実に小さくします。
どこから見てもきれいな卵型の小顔を実現します。正面顔は左右で1~2センチ小さい小顔になります。 角部から下顎に沿って前方まで,自然で段差の少ない曲線的なラインを作る骨切り手術を行っています。
顎顔面を専門としているためエラだけを見るのではなく、頬骨や顎とのバランスを見てトータルデザインをします。
輪郭形成術は特に専門的に行なっており、数々の学会発表を行っています。
アジア圏では有数の症例があり、様々な手術を複合して手術ができるクリニックです。
他院での術後にお悩みの方へ
当院は初回の手術の方はもちろん、過去に他院で行なったが満足な結果が得られなかった方、効果を実感できなかった方、
などの修正手術を多数行なっております。
まずは再手術によって改善できるかどうかを診察させていただきますので、ご来院ください。
V-lineセットバック手術「オトガイ(顎)V-line形成術」
オトガイ幅は、オトガイ結節の位置が大きく影響します。
顔面におけるオトガイ幅の理想のバランスは、女性では目頭間の幅内に左右オトガイ結節が収まっている状態かまたは、鼻翼(小鼻)の幅内にオトガイ先端が収まっている状態がゴールデンレシオ(黄金比)として理想形態です。
また、横から見た場合の長さは、鼻翼(小鼻)から顎先までの距離が、外眼角(目じり)から口角までの距離と同じまたは、少し短い比率が理想のバランス(黄金比)とされています。カンファークリニックでは、目や鼻とのバランスを考えて患者様のご希望に沿った治療方法を提案し、手術をおこなっています。
オトガイ(顎)V-line形成術の注意点
オトガイ(顎)V-line形成術において注意をしなければならないことは、オトガイ神経の走行、オトガイ孔の位置、オトガイの長さ(上下方向)、突出度(前後方向)横幅(左右、近遠心方向)と歯槽骨、下顎骨の位置関係、歯軸方向、歯の傾きと顎全体に対する歯の傾き、位置関係を考慮した手術プランを立てることです。
オトガイ神経の位置は個人差があります。左右で走行する位置やオトガイ孔の位置は異なり、骨の切除範囲は神経の走行によって規制されます。また、歯の位置や歯軸方向を考えた手術をおこなわないと歯の根元の先端である歯根尖を削合して、歯の変色、歯の動揺、歯の抜歯に至ってしまうがあります。その点を考慮した上で手術後の左右差が出ないように仕上げるためには、症例によって手術方法を柔軟に検討し治療プランを作成する必要があります。
ここで、オトガイの前方のみを処理する場合は、オトガイ結節切除術の亜型、変法としてオトガイ(顎)V-line形成術を適応しています。
また、オトガイ前方からエラ手術、下顎角に至る下顎骨全周形成術としておこなう場合もあります。下顎骨全周骨切り、骨削除を適応する場合、ほっそりとした顎、卵型の輪郭、逆三角形のフェイスラインを形成するため魅力的な輪郭形成が可能です。
本文ではオトガイ領域のみにアプローチをおこなう、オトガイ前方V-Line形成について説明します。
オトガイの横幅を改善する術式に3つの方法を適応しています。
1. オトガイ垂直骨切り、骨切除術とスクエアボックス骨切り術
2. オトガイ結節斜骨切り、骨切除術
3. オトガイ前額断骨切り骨切除術
術式の適応は、患者様の要望に合った方法を選択します。
オトガイの長さ(上下方向)、オトガイ突出度(前後方向)オトガイ幅径(左右、近遠心方向)の改善と、オトガイ神経の位置を確認し、総合的な判断が必要です。
オトガイの長さ(上下方向)の場合には、垂直骨切り術。オトガイ突出度(前後方向)の改善の場合にはオトガイ前額断骨切り骨切除術。オトガイ幅径(左右、近遠心方向)の改善にはオトガイ斜骨切り、骨切除術を適応しています。
顔面各パーツと下顎骨ラインとの相対的な評価、歯槽骨の厚み、下顎骨の幅、歯軸傾斜角度などの局所的な評価をおこなうことで、術式を決定しています。顎の特徴は個人差があり、それぞれの改善すべき点が組み合わされています。術式の選択は経験を積んだ医師の判断を参考にして頂きながらカウンセリングの際に患者様と一緒に検討しています。
V-lineセットバック/エラセットバック手術の概要
施術時間 | 約120分 |
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治療期間 | 日帰り可能な手術です。 |
麻酔 | 全身麻酔 |
腫れ具合 | ★★★☆☆ |
ダウンタイム | 大まかな腫れや内出血が引いてくるまでに、2~3週間程度です。 組織が完全に落ち着くまでは3ヶ月~6ヶ月程度です。 ※いずれも個人差があります。 |
抜糸 | 溶ける糸を使用するため抜糸不要です。 |
料金(税抜)
下顎骨外側皮質骨切除術 1,800,000円
曲線的下顎角部骨切り術 2,200,000円
V-line形成術 2,000,000円
V-lineセットバック手術で期待できる効果
- フェイスラインが整う
- すっきりした口もとになる
- ほっそりとした顎になる
- 口もと、目、鼻のバランスが整う
- 逆三角形のフェイスラインになるので、シャープな印象のりんかくになる
- 左右対称のバランスのよいフェイスラインに改善する
- 歯列弓、咬合、歯軸方向などの口もとに合ったりんかくに解消され顔全体がすっきりした印象になる
- 目頭、小鼻、口角とのバランスを重視し、顎周囲の形態を整えることで、すっきりとした口もとになる
- 重たい顎から、シャープな顎先になる
- 横顔の美しさとして、額、鼻先、顎先にかけてのEラインが整う
V-lineセットバック手術のPOINT
オトガイ(顎)V-line形成術は口腔内のみの手術となり、外から傷跡が見えません。
骨の削除、骨切離、骨切除はずれや段差が無いようにトリミングを行い周囲の骨となじませます。
V-lineセットバック手術がおすすめの方
- フェイスラインを整えたい
- 顎が大きい
- 顔が大きく、丸い
- 輪郭をV型にしたい
- 顎先(あごさき)の幅を細くしたい
- 顎(あご)が左右対称ではない
- 下顎(したあご)が太い
- 小顔にしたい方
- 丸顔(まるがお)の改善
- 顎(あご)の丸みの改善
V-lineセットバック手術 治療の流れ
1)デザイン
手術によって切除する下顎骨下縁の幅や高さ、左右のずれを判断し、切除範囲を決定します。眼裂(外眼角、内眼角、目頭)、鼻翼(小鼻)、口角の位置関係のバランスをもとに、下顎骨の馬蹄形形態、オトガイ結節の隆起の程度、オトガイ孔の位置、皮質骨の厚み、骨髄の状態や下顎神経の走行に留意してデザインをおこないます。
実際の手術計画を立てる際に、画像診断として頭部エックス線規格写真(セファログラム)、
オルソパントモグラム(パノラマエックス線写真)は必須で、さらに3D-CTにより治療方針を決定します。
正面顔改善=下顎骨外側皮質骨切除術(mandibular corticotomy)
【左の写真】 【右の写真】 |
2)麻酔・切開、剥離
手術は全身麻酔あるいは静脈麻酔でおこないます。手術時間は120分です。歯科用1/8万倍エピネフリン添加のリドカインカートリッジ9.6mlを使用し、局部麻酔も併用します。
血管収縮役であるエピネフリンの作用により、局所麻酔薬であるリドカインの使用量が抑えられ、手術中、手術後の身体的な負担が軽減されます。また、血管収縮効果により、出血の抑制並びに適正な術野の確保を得ることができます。
15番メスまたは、ellman社製電気メスを使用し、口腔粘膜を切離します。骨膜剥離子または、ガーゼを使用し優しく鈍的な剥離を進めます。粘膜下にはオトガイ筋、口輪筋、下唇下制筋が確認できるため各表情筋を明示しながら、下顎骨骨膜に至ります。骨膜はメスを用いて切離した後、下顎周囲をde-glovingテクニックで鈍的一塊剥離をおこないます。この剥離方法により、オトガイ神経の断裂を防ぎ、出血がない状態でオトガイ領域を露出することができます。ガーゼを使用し徒手的な剥離をおこない、下顎骨下縁まで展開します。
途中オトガイ孔下方はオトガイ神経の伸展とオトガイ神経を3本ないし、5本程度の神経線維に剥離、伸展したのち、神経孔周囲軟組織をトンネル状の剥離をおこないます。また、後方は骨膜下に剥離をおこなえば、咬筋筋膜を損傷することなく、下顎角まで剥離をおこなうことができます。下顎骨下縁は咬筋と内側翼突筋とのスリングを形成しているため、下顎角用ハーケンが挿入できるようにスリングを剥離します。剥離にはスプーン型剥離子が有用ですが、スリングストリッパーを使用することもあります。最小限の切開と剥離をおこないますが、周囲組織の剥離は最小限にとどめつつ、骨切離に際して軟組織の損傷のない範囲で十分な術野の展開と確保をおこないます。展開後の術野の確保には谷野式金鈎や細谷氏金鈎が有用です。剥離は、たるみ防止の観点から骨切離、骨切除に必要な範囲にとどめます。
3)削骨と骨切離と骨切除
デザインした部位を切削エンジンまたは、超音波切削器具を使用して骨切離を開始します。はじめに下顎角下縁の位置をレシプロケーティングソウを用いてマーキングをおこないます。レシプロケーティングソウの挿入が難しい場合は、オシレーティングソウを下顎枝後縁の部分のマーキングに使用します。ストレートドリルを使用し、リンデマン氏ドリルまたは、リンデマン氏ショートドリルを使用する場合もあります。
セミカーブしたサジタルブレードを用いて、デザインに示した通りに下顎骨下縁に沿って後方から前方に骨切離を進めます。オトガイ孔周囲はトンネル状に剥離伸展をおこない、ブレードは抜かずに後方から連続して骨切離を前方に進めます。患者様のご希望に準じて、正中までの距離は決定します。オトガイ神経孔、下歯槽神経の走行は術前検査で把握をしているので、セーフティーマージンを見込んだ、オトガイ孔下方の骨切りを決定します。
下顎骨外側皮質骨の切除範囲と切除
【左の写真】 【真ん中・右の写真】 |
4)調整
骨切離断面は残存骨と適合するように微調整します。下顎骨下縁の形状によりますが、切除範囲、トリミングは下顎角付近までおこない、スムースに仕上げます。
手術の仕上げとなる段差や左右差を生じさせないために、経皮的な観察をおこなったのち、術野を生理食塩水で洗浄します。いわゆる骨の削りかす、粉砕骨片があると感染の原因になります。
骨からの出血を認める場合は、骨ノミ、骨蝋、ハイドロキシアパタイト、TCP製剤を使用します。軟部組織からの出血に対しては、血管結紮、電気メスによる焼成、ブラウジング様の出血に対しては、ボスミンガーゼ、トラネキサム酸ガーゼを使用して止血し、止血確認後、縫合をおこないます。
5)縫合
削骨、骨切離、骨切除による口腔底や頸部、口唇周囲筋や靭帯のひきつれを防止するために、拘縮縫合をおこなうこともあります。骨膜、筋層、口腔粘膜の各層縫合はPDS、バイクリル、モノクリルなどの吸収糸で縫い合わせて手術を終了します。
日帰り手術ですので、口腔粘膜は手術直後から会話、飲食など可動するため、粘膜の再表層は緩めの縫合にして、可動時の規制がないよう(引き攣れ感の緩和)工夫をしています。
6)術後
1時間ほどご休憩いただき、問題がなければご帰宅を頂けます。
手術後について
創部の圧迫 | 手術日の翌日までテーピング圧迫をおこないます。手術日の翌日にご自身で除去して頂きます。 |
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術後の通院 | 定期的な通院は不要です。患者様のご希望により、診察をしております。 |
抜糸 | 溶ける糸を使用します。手術後1か月ほどで自然になくなりますので、ご来院は不要です。 |
洗顔 | 圧迫用テーピング部位以外は当日より可能です。 |
入浴 | 軽めの入浴は当日から可能です。シャワーも当日から可能です。 |
メイク | テーピング除去後、手術の翌日から可能です。 |
その他 | 手術後7日間は、喫煙をお控えください。 |
カンファークリニック「エラセットバック手術」の方針
A, 正面顔でのエラセットバック手術
正面顔における横幅減少手術は、下顎角部の骨切り手術(エラ削り)ではなく、下顎体部を中心に下顎骨の厚みを減少させる手術(下顎骨外側皮質骨切除術)です。その他に、正面顔で横幅を決定する大切な要素が、咬筋です。
咬筋が発達している人は、肉厚な感じで横幅の広い顔になります。咬筋切除は、 症例によっては外板切除以上の劇的な効果があります。但し、切除範囲、量など顎顔面外科医師側に経験が必要で、高度なテクニックを要する手技です。また、筋肉の上にある脂肪の量も、正面顔に大きく関与します。脂肪に対しては脂肪吸引手術、脂肪代謝改善注射を選択しています。
B, 横顔でのエラセットバック手術
横顔では、角部(エラ)の位置や角部の下方、後方への張り出し方によって骨切りラインを決定します。
横顔での骨切りデザイン決定の際には、セファログラム(頭部エックス線規格写真)、3D-CTは重要な情報です。
① 経皮的観察として皮膚表面上で、耳の後ろから下顎角部までの垂直距離と角部から顎先までの距離と角度を計測して、角部における全層骨切りデザインを決定します。
エラセットバック手術の際に、最も注意が必要な点は過剰切除です。特に下顎枝上方に向かって、垂直方向に骨片を過剰切除した場合には、下顎角が喪失し、非常に不自然で奇妙な顔立ちとなります。
下顎角、すなわちエラは生理的に存在するものであり、“目立たなくする”ことが手術の目的であり、“なくす”ことではありません。木下顎顔面外科院長の下顎角形成は、手術後に下顎角(エラ)を小さくし自然なライン形成が可能です。
② 顎先と下顎角(エラ)の垂直方向における角度と同時にオトガイの形態を検討して、前方への骨切り範囲を決定します。
下顎角部だけの骨切り手術を行うだけでは、完璧なフェイスラインのシルエットを作り上げることは困難です。手術の実際では、前方に流れるような曲線美を活かす骨切り手術を行います。
段差が残る事もなく、逆三角形を描く自然で美しいフェイスラインを演出します。
正面顔の改善には、次の2つの手術を併用することがあります
光学模型を使って、エラ削りのために下顎神経の走行(溝)を確認します。 |
① 筋切除術
正面顔の改善にエラセットバック手術と併用して行うことが多い手術です。
患者様によっては外側皮質骨切除以上の効果があります。手技は電気メスで、筋肉を凝固、焼灼して減量するものです。 手術前に咬筋の厚さを把握して、深部のみを切除して、筋肉を薄くするのですが、患者様ごとに適応が異なりますので、 慎重に適応を決定しています。
② バッカルファット切除
バッカルファットは、頬脂肪体と呼びます。咬筋の前方に位置しており、口の横がふっくらしている人は切除することにより,小顔効果が得られます。 咬筋切除術と同様に、この手術もエラセットバック手術と同時に行われることが多い手術です。
横顔改善= 曲線的下顎角部骨切り術(smooth-curved angle osteotomy)
横顔でのエラ改善を目的とした手術は、角部から下顎下縁に沿って広範囲に全層骨切り術を行ないます。
コントラアングルドリル、ストレートリンデマンショートドリルを使用して予定骨切り線上で骨面に直角に骨孔を開けます。 間隔は約 1~2mmです。コントラアングルドリルは角度調節がしやすい点がメリットです。 密に開けた骨孔が切り取り線の役割をして、その後はオステオトーム(骨用ノミ)を用いて滑らかな曲線ライン描くように 切除形成します。幅、高さ、深さを的確に切除できることが特徴です。
正面、斜め、側面とあらゆる方向からのフェイスラインを完璧に作り上げることが 自然な手術を成功に導くために重要なことです。
【左の写真】 【真ん中の写真】 【右の写真】 |
正貌での改善を希望される場合
エラセットバック手術を希望する患者さまの90%以上で、正貌における変化を希望しているため、多くの場合下顎骨外側皮質骨切除術が適応となります。 正貌における改善手術の大切な点は理想の卵型に近づけるために、デザイン的に下顎骨全体を総合的に評価することです。
例えば、下顎枝の左右の長さと下顎角の関係を留意することが大切です。左右差がある場合や、下顎のシフトがある場合、下顎角の開大(角度が大きいこと)がある場合はSSROやIVROの手術を選択することが必要です。また、オトガイの幅が広い場合は、下顎角の切除形成手術ではかえってバランスが悪くなることがあります。このような症例では、オトガイまで含めた下顎形成を検討する必要があります。
検査によって得られた、光造形モデルを診察、分析して全層切除術の必要性、切除骨片の大きさ・形状などを検討します。患者さまのいう『エラ』を解剖学的下顎角とうのみにしないことが術者には求められています。
下顎角、すなわちエラは元来生理的に存在するものであり、“目立たなくする”ことが手術の目的であり、“なくす”ことではありません。
当院は下顎角部における骨切りは生理的で自然な“角・段差の少ない曲線的なエラ”を残すような骨切り法を行なっています。 しかも、ピエゾサージェリーにより軟組織に損傷を与えることなくこれらの手術が可能です。神経損傷や、血管損傷がありません。
側貌での改善を希望する場合
角部から下顎下縁に沿って前方にまでスムースな小さな角を作るための骨切り術を行ないます。
正貌改善における外側皮質骨切除手術施行後にこの手技を併用します。
1989年、Baekらは“prominent mandibular angle”の改善として、口腔内アプローチにてオシレーティング・ソーを用い、角部を切除していく方法を発表しました。この方法は今日の口内法の基礎となっています。 1991年、Yangらは下顎角部において曲線的な骨切りラインを可能とするmultistaged curved osteotomyを発表しました。
Baekらと同様にオシレーティング・ソーを用いて3~4段階に分けて骨切り方向を微妙に変化させる方法です。しかし実際には口腔内からこのような形状の骨片を切除することは非常に難しく、熟練を要します。下顎骨の形態にもよりますが、口腔内アプローチでは下顎枝後縁では特に盲目的に骨切りせざるをえないことも多く、またオシレーティング・ソーは口角の部分で可動性、角度が限定されてしまいます。 当院ではピエゾサージェリーによる手術を行っていますから、これらの方向の転換も容易となりました。
エラの部分の解剖学的な構成要素について
下顎骨
顔面下1/3の形態にもっとも大きな影響を与えているのは下顎骨です。 エラセットバック手術は、『ほっそりとした卵型の輪郭』を希望する20~30代を中心とした若年層に、この手術が適応となります。効果に関しては、下顎骨の形態により個人差が出るのは当然ですが、解剖学的特徴を把握し、適応する術式を選択することが大切です。
咬筋
咬筋肥大は安静時、咀嚼時における咬筋の視診、触診により容易に診断できます。 咬筋肥大に対してはボツリヌス毒素A(BOTOX®)の注射を第一選択としています。 1回の注射では、その効果は4~6カ月程度ですが、反復して注射を繰り返すことにより廃用性萎縮による、長期的効果が得られます。
外科的アプローチとしての咬筋切除術は、合併症として顔面神経下顎縁枝損傷の可能性があります。当院ではObwegeser-Beckers法を採用しています。過度の萎縮による変形、咀嚼時に皮膚表面に現れる凹凸不整などが術後の副作用に考えられます。予期不能で非可逆的な変形をもたらしますので、手術の適応は慎重に行っています。
頬部脂肪
頬の脂肪は、顔面表情筋を境にして、深い脂肪(深層脂肪)と浅い脂肪(浅層脂肪)に分かれています。
エラの大きさや顔の大きさに影響する脂肪は浅層脂肪です。浅層脂肪は皮膚から近い浅い部分に、広く、薄く分布しています。
浅層脂肪を除去、切除する方法は脂肪吸引手術、脂肪溶解注射があります。
咬筋へのアプローチ方法
咬筋へのアプローチは、下記方法があります。
- 咬筋(外科)切除術
- ボツリヌス注射(BOTOX®)
咬筋切除術は、エラ手術と同時に口の中から行うことが多く、切除範囲、切除量の決定が重要です。
手術前に咬筋の厚みを診断し、かみ合わせがずれない様に細心の注意を図り、左右差も確認した上で、咬筋を切除します。筋肉の切除ですから、止血がしっかりできる機械を使います。
一方、ボツリヌス注射では、その効果は4~6カ月程度に留まりますが、反復して注射を繰り返すことにより筋肉繊維の廃用性萎縮を助け、長期的効果が得られます。
ただし、安易な注射はかみ合わせのずれを生じるだけでなく、くいしばり、歯ぎしりを誘発します。
顎顔面外科医師の診断が必須です。咬筋が発達している方では6~10回の注射が必要になる事もあります。
たるみ・顔の大きさに影響する「脂肪」について
下顎角部にもたくさんの脂肪が付着していますが、頬部の脂肪には深層部と浅層部があり、どちらの脂肪が顔の大きさに影響を与えているのか、顎顔面外科医の判断が必要です。
浅層部分の脂肪は主にたるみとして影響し、深層部分の脂肪は大きさに影響します。
患者様の脂肪の状況に合わせて脂肪吸引手術や脂肪溶解注射を選択することになります。