今日の手術は、ガミースマイルを改善するために行う上唇挙筋10点短縮術です。
手術に必要な人体解剖学的なお話ですが、
上唇挙筋群には
上唇鼻翼挙筋
小頬骨筋
大頬骨筋
上唇挙筋(四角筋)
口角挙筋
があります。
左右を合計すると10個の筋肉があります。
ガミースマイルはこれらの筋肉が口輪筋に絡み合って、上の唇を持ち上げてしまっていることが原因です。
これらの筋肉を動きいにくくする方法には
①注射で治す方法
②手術で治す方法があります。
それぞれの治療方法です。
①注射で治す方法は、ボツリヌストキシン(商品名で有名なボトックス®︎)を使用します。
唇を持ちあげる原因になっている筋肉に注射して、上の唇を一時的に動かしにくくします。効果は3ヶ月から6ヶ月程度持続します。
②手術で治す方法には、上唇挙筋群10点短縮術があります。
今回は、原因の筋肉をしっかりと止める方法の手術で治す方法を行いましたので、わかりやすくご説明をいたします。
まずは、手術の時は歯医者さんで歯の治療の時に使う局部麻酔を使用します。
局部の麻酔をする前には、シールタイプの表面麻酔と軟膏タイプの表面麻酔をしっかりと効かせます。
しっかりと効いてから、局部麻酔をするので、針の刺さることすらわからないほど、痛くありません。
充分に効きますし、歯を削る器具は使わないので、怖くありません。
患者様は10分ほど、噛んだ状態にしているだけで手術ができます。お口を開ける必要はありません。
まずは埋没法でしっかりと留めます。使う糸は、コラーゲン形成やエラスチン形成を促す特殊な縫合用の糸を使います。
手術した後に、縫った糸が溶けて無くなると同時に、コラーゲンやエラスチンなどの天然の繊維がができる特殊な糸を使用します。
天然の繊維が半永久的に上唇を持ち上げないように、しっかりと固定してくれます。抜糸は不要です。
手術後1ヶ月くらいすると写真に見えるように、歯ぐきには白い天然の糸が形成されています。
横から見たところです。唇を持ち上げる筋肉が、天然の糸によって留まっていることがよくわかります。
反対側の横から見たところです。上唇挙筋群10点がしっかりと留まっています。
手術後、2、3日後が腫れのピークです。
手術後の通院の必要なありません。
手術後に一時的に上の唇のシビレが出る場合があります。この症状は一時的なものです。しびれた症状が出た場合でも、おおよそ2週間から、1ヶ月くらいで治ります。粘膜の切除は薄い粘膜のみですので、神経は切れません。手術した部位の縫合や腫れの影響でシビレたように感じる場合もあります。
このように、原因に合ったしっかりとした治療を行えば、ガミースマイルは治ります。
原因と治療方法があっていない場合には、高い治療費用をかけても治りません。
カンファークリニックでは、患者様一人一人の原因に合った、できるだけ、費用がかからない治療方法をご提案しています。