親知らずは痛くなったり、腫れたりすると、治療しなければいけないな〜と自覚するのですが、何も症状がなくて、困っていないと、そのまま放置することは、親知らずに限らないで、色々な病気でも良くあることです。
親知らずが痛くなったから歯医者さんを受診してみて、親知らずの治療だけで済めば良いのですが、手前の歯まで虫歯になっていることもよくある事実です。
親知らずは抜歯して、手前の歯は神経の治療が必要なほどの大きな虫歯で、治療としては2本の奥歯の治療となり、結構厄介です。
しかも、親知らずの抜歯の後は手前の歯が知覚過敏になったり、抜いた部分がドライソケットになったり、食べたものが挟まったり、あまり良いことはありません。
カンファークリニックでは、親知らずの治療のときは、抜歯を第一の選択にしないで、治療できる歯はできるだけ治療をしています。
親知らず🟰抜歯と考えている患者様が多くいらっしゃいますが、実は親知らずもれっきとした奥歯ですから、治療をすることは可能です。
親知らずの治療の判断は、抜歯も含めて親知らずの状態や他の歯の状態、咬み合わせの状態などをトータル的に考えて、患者様と相談しながら治療方針を決めます。選択肢は抜くだけではありません。
抜歯をしなくてもよい場合は、治療を行うことはもちろんのこと、飲み薬や、抗生物質の軟膏の塗布で治る場合もあります。
抜歯が必要な場合でも上の親知らずと下の親知らずとでは、注意点が異なります。
抜歯の難易度の差は、上の骨と下の骨の骨の性質が違うからです。
(1)上の親知らずの抜歯・・・麻酔も効きやすく歯の頭(歯冠部分)が見えている場合は、数分以内には抜歯できることが多く、「もう終わりですか?」と言われる方が多いです。腫れや痛みもあまり大きく出ないので、抜歯後の日常生活は心配無用です。
(2)下の親知らずの抜歯・・・歯の根が曲がっていたり骨と歯が癒着していたり、骨の中の深い位置に埋まっていたり、方向が真っすぐでなかったりする場合は、抜歯は少し大変になります。麻酔は通常の麻酔で効くことがほとんどですが、効きずらい場合は歯ぐきの神経の本管に麻酔(伝達麻酔)をします。歯茎の切開が必要になったり、縫ったり(縫合)することも多いです。抜歯後は、腫れと痛みが数日でますが、薬を飲んでいれば抑えられます。
親知らずの抜歯に関しては、みなさん周囲の人に怖い話を聞いている事が多いので、心配されている方が多いようです。
ちょっと大変な抜歯もありますが、抜く必要のある歯はなるべく早めに抜歯することをお勧めします。
炎症を起こしてから腫れや痛みを経験すると、放置してしまったことに後悔するほど、その大変さが分かります。
抜歯後の腫れや痛みは、必ず改善します。
また、どうしても怖い場合は静脈内鎮静方法も出来ます。
この方法なら、意識がないうちに始まって、意識のないうちに終わりますから、安心ですね。