今日の手術は下顎のセットバックです。
この手術方法は受け口、シャクレ、反対咬合、開咬(オープンバイト)いろいろな症状に使える手術です。
セットバック手術には、
下顎枝矢状分割骨切り後退術(SSRO)
下顎枝垂直分割骨切り後退術(IVRO)
下顎歯槽骨分節骨切り後退術(ASO)
があります。
どの手術方法が良いのかは、患者様の状態や症状、ご希望によって異なるので、カウンセリングの際に患者様とご相談をしながら、決定しています。
今日は下顎歯槽骨分節骨切り後退術(ASOセットバック)です。
まずは手術前の状態です。この患者様は軽度から中等度の反対咬合ですね。
まずは粘膜を切開して、オトガイ筋、下唇下制筋、口輪筋を綺麗に剥離します。
骨の面が見えてきたら、骨膜切開を行い骨を露出させて、手術をする環境を整えます。
骨が露出できたら、早速、水平部分の骨切りを行います。
私はサジタルソウを好んで使用します。
水平部分の骨切りは前歯の根の先端から5mm以上避けて、骨を削り切ります。(骨切り)ボーンソウをまっすぐに進めることがポイントです。
骨を切り終えたら、このような感じになります。
グラグラになった骨を、事前にシミュレーションをした位置まで後ろにずらします。ぶつかるところは削って調整します。
この時におとがい唇溝を意識して後方移動をさせると、可愛いあごができます。
噛み合わせもずれないように、上の歯との噛み合わせを合わせます。
ピッタリとあったところで、見えないようにワイヤーで固定します。
手術を終える前に横から見たところを再度確認して、仕上がり状態を確認することが大切です。
先ほどのおとがい唇溝も綺麗に出ているかをチェックします。
もしこの時に、横顔の状態が綺麗な曲線を描けていない場合には、骨の位置を再度ずらして、固定をやり直します。
噛み合わせと横顔の最終チェックは欠かせません。口の粘膜も綺麗に処置をしてピッタリと合わせます。
この方法は、歯と歯の間、歯ぐきと歯ぐきの間、歯ぐきの骨と歯ぐきの骨の間に隙間ができません。
手術時間は30分ほどで終わります。
手術は意識のないうちに始まって、意識のないうちに終わります。
カンファークリニックでは、必ず麻酔科医師の全身管理のもとで、手術を行なっています。麻酔科ドクターの完璧な全身管理のおかげです。
後ろに下げる量や手術後の歯並びについては患者様のご希望に応じて対応できます。
手術後は下唇の周りが腫れますが、一週間ほどで治ります。マスクで隠れる範囲です。
日付: 2024年7月18日 Dr.Kinoshita Blog, Dr.木下の治療例, カンファークリニックの治療例, セットバック手術, 受け口の改善 and tagged セットバック整形、歯科、Eライン、顎出てる、顎長い、あごなし、福岡の歯医者, 受け口、福岡天神、シャクレ、福岡はかた、セットバック、口ごぼ、美容整形、反対咬合、歯医者、セットバック歯科